“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
オレをキッと睨みすえる宏に、


「・・・そんなんじゃねぇよ」


そうは言っても、まっすぐ宏の目を見返すことなんて、到底できなくて。


“偽善者”


宏の放った言葉が、ぐっさり心に突き刺さって、



「・・・そんなんじゃねぇよ」


オレは顔をそむけるのが、精一杯だった。



その時


「北村くん。
ちょっといい?」


佐藤さんが、ボブの髪をサラッと揺らして教室に入ってきた。
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