“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「…え?
何…?」


不安が口からこぼれ落ちたあたしのあごをクイっと持ち上げ、



「だって、そうだろ?
このくらいのキスじゃ証明にならない」



凌とは思えないような意地悪な顔で、



「それとも…何?
愛してるの証明。
遥はこんな程度のキスでいいの?」



親指の先、あたしの唇をツ…と撫でる。



そんな凌のしぐさに



「んっ…」



ビクン…と動いたあたしの身体。

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