“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
はい、はい。
オレの負けですよ。


女の子は、こーゆー豪華なホテルの、豪華な部屋が好きなんですね。


涼くんは。
何でもよくご存知で。


部屋の入り口に立ったまま、腕を組んで、ふん…っと鼻を鳴らすオレの前。


「凌見てっ!
きれ―っ!!」


わっさー…と飾られた真っ赤なバラの花と、山盛りのフルーツの乗った中央の机に駆け寄った遥が、


「あ…
凌宛の手紙があるよ?」


部屋の入り口まで引き返してきて、


「はい」


オレに白い封筒を差し出した。

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