“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
そんなあたしの身体を腕一本で支えて、


「バーカ、遥。
ギブにはまだ早い」


凌はあたしの身体を抱えあげ、お姫様抱っこで部屋を横切り、大きなベッドにふわりと下ろす。


「遥…。
まずは…。
目でオレを感じて」


そう言って、キシ…っと小さな音とともに、あたしの顔の横にひじをついて、あたしの瞳をのぞきこむ。


それは――…


「…っ…」


凌の綺麗な瞳にあたしが映るぐらいの近さで。
< 345 / 641 >

この作品をシェア

pagetop