“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
岐路
side 凌
遥を腕の中に抱き締めて眠る、この上もない幸せの中。
目覚まし代わりにタイマーをセットし、ナイトテーブルの上に置いていたケータイが、ブーブー…とうなりをあげた。
ん?
朝か?
眠たい目を左手でこすり、隣で眠る遥を起こさないように気をつけながら、抱き寄せるように遥の首の後ろにまわしていた右腕をそっと抜く。
そして、ケータイのボタンを押そうと、ケータイを掴んだ瞬間、目に飛び込んでくるのは、まぶしい光と知らない番号。
は?
電話?
アラームじゃなくて?
つーか、今何時?