“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
こんな静かな中、そんなにキャンキャン吠えたら、遥が目ェ覚ますだろ!


とりあえず、ナイトテーブルに置いていたバスローブに袖を通し、ケータイを耳ではさみながら


「誰だよ、おまえ」


バスローブの腰紐を縛りながら小声でそう言うと、返ってくるのは、


「あたしに決まってんでしょ―っ!!」


さっき以上の、ヒステリックなわめき声。


うるせぇ!
だから!
キャンキャン吠えるな!!
遥が目ェ覚ますだろ!


遥の様子を気にしながらベッドルームを抜け出し、


「は?
あたし?
んな奴、オレ知らねぇけど」


冷たく言い放つと、返ってくるのは――…

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