“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
はぁ…面倒くさい…
つーか、何だよ、これ。
嫌がらせか!?


大きくため息をつきながら、


「今日の便で帰るから、何も問題ないだろ。
それに、共同スピーチの原稿だって、数日前には完璧に仕上げたはずだ」


髪をかき上げ、吐き捨てるように言ったオレの耳に突き刺さるのは、


「あんた、自分の“夢”なめてんの?」


電話口から漏れる、佐藤さんの冷笑と


「あたし達の夢は、そんな甘っちょろい考えで叶えられるほど簡単な夢じゃないって、わかってんでしょ?」


冷静な指摘。


< 401 / 641 >

この作品をシェア

pagetop