“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「…」


開いた口が塞がらない。


このタイミングで告白か?


それなら、確実に――…


「遥よりも大切な将来なんか、オレにはない」


――アウトだろ。


そんなオレの言葉にも、佐藤さんはフン!と、鼻先で笑っただけで、こう言った。


「北村くん、気づいてないの?
あの子を思う気持ちの強さが。
あの子のことを一番に考えるそのやさしさが。
あの子の存在自体が。
北村くんをつぶしてるってことに」

< 404 / 641 >

この作品をシェア

pagetop