“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「遥さ?
急に大人っぽく…綺麗になったと思わない?」


それは、やけに気持ちの悪い声で。


「誰の影響なのかなぁ?」


それは、オレをいたぶって楽しんでいる声で。


「凌、知らない?」


それは、明らかに“あのこと”に触れていて。


「…っ」


つい赤くなって横を向いたオレの耳を、美貴さんはやわやわと触りながら、片手でオレの肩を下げ、耳の中に生ぬるい息を吹き込んだ。


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