“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
side 遥
「ね…凌?
お…姉ちゃん、なんだって?」
斜め前を歩く凌に、遠慮がちにそう切り出す。
だって――…
「ん?」
顔だけあたしに向けて、斜めに視線を落とす凌はお世辞にも機嫌がいいとは言えなくて。
「ご…ごめん…。
でも…気になって…」
あたしはあたふたと腕を振り回し、唇を噛んだ。
凌、さっきまでは機嫌がよかったのにな。
お姉ちゃんになんて言われたんだろう…。
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