“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
どうしよう――…。


凌に、将来も考えていないような子だと、失望されたくない。


だから、適当に――…。


「ピ…ピアノの先生!」


あたしは、電車の音にかき消されないよう、そう叫んだ。


「う…うちで教室を開くのが…夢…なの…」


適当に、今考えた答えだから、最後の最後は本当にちっちゃい声になってしまったけど、電車に乗り込んだ凌が、


「そっか。
応援する」


そう言ってくれてホッとした。


とりあえずというか、ひとまず失望はされずにすんだかな?


でも…
凌、なんでそんなこと聞くんだろう?


さっきお姉ちゃんと話してたことと関係あるの?

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