“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
side 凌
『ピアノの先生』
しかも、
『うちで教室を開くのが…』
――遥の夢。
なるほどね。
オレは満員電車の中。
他のやつらから遥を守って、胸の中深く抱き寄せながら、遥には気づかれないように、そっと息を漏らした。
だから、美貴さん…
オレに“くぎをさした”のか。
『覚悟しときなさいよ~?』
その言葉は、真さんがどうこうではなくて。
きっと、オレ自身に向けられていたもの。