“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

side 遥





満員電車からはき出される形で降りた、高校のある駅のホーム。


そこで、


「…え?」


これが本当に凌…?


あたしは凌を目の前にして、自分の目と耳を疑った。



だって――…



いつものことながら、人人人…でごった返す電車の車内。


そこからようやく抜け出して、


「あっつ!!」


凌は片手でぱたぱたと顔をあおぎながら、ホームのベンチにかばんを置いた。

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