“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「きゃっ…」


あたしは、片手でシャツを胸前で握り締めたまま、片手で反射的に後ろに手をついた。


そこに落ちてくる――…


「え…
遥ちゃん!?
どうしたの?
その格好…
…って…
あ…
おれ…
もしかして…
お邪魔だった?」


慌てたような、伊藤くんの声。


「え…っと…
あの…」


いきなりの…


こんな状況での伊藤くんの登場に、どうしていいかわからず、ただギュッと目をつむって、シャツの前を合わせて小さく丸まるあたし。

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