“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

side 凌





昼休みの終わりを告げる鐘とともに、教室にすべりこむ。


なるべく…


宏と顔を合わせないように。


前の席が埋まっていることを確認し、そっとそっと席についた、のに――…


「さっきは凌、ひどいじゃん!」


宏はくるっと後ろを振り向き、オレに向かって頬をふくらませ、唇を尖らせた。


…って、宏。


こっちを向くな!


それじゃあ、オレの努力が水の泡だろ。


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