“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
交錯
side 遥
「北村凌…ね…。
あーあ。
ほんと、嫌味な奴」
期末テストの順位表が貼られたボードの下。
綾香が文系の隣に貼られた理系の成績順位表にサッと目を走らせ、顔を歪める。
「何があっても…。
どんなことがあっても…。
余裕で、ぶっちぎりの1番ってワケだ」
チっと軽く舌打ちをし、忌々しそうに顔をそむける。
そう…だよね。
凌をよく知らない綾香には、そう思えるかも。
でも…
『何があっても…。
どんなことがあっても…』
綾香はそう言ったけど。
でも…
…これが“凌”だったり…するんだよね。