“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
その横顔は…
なんだか
とっても
苦悩に満ちていて…。


「んー…。
別に…。
変わらないんじゃ…ないか…な。
…会ってないから…わかんない…けど…」


そう、小さく返すと…


「じゃあさ。
遥ちゃんの“あのネックレスと指輪”
俺が預かってもいい?」


長谷川くんは顔をそむけたまま、あたしに聞いた。


その声は
とっても小さかったけれど


でも
有無を言わせないような


ううん…
あたしが拒むことを許さないような


圧力というよりは…
“悲しみ”に満ちていて…。
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