君まで2ステップ
後ろに横向きでちょこんと座る梨亜。


「駅までお願い!!」

「分かった。」


動き出すと、俺の服の裾を掴む梨亜。
ったく…そんなんじゃ危ないだろ…?


「わわっ!!ちょっと晴輝危ないっ!!」

「仕方ねぇだろ…?つーかちゃんと掴まれよ。」

「ぜーったい嫌!!」

「なんで?」

「晴輝だから。」

「あのなぁ…んなこと言ってると落ちるから。
掴まらないとこれ以上進まねぇぞ?」

「えっ!?あー…もう…!!分かったわよ。
掴まればいいんでしょ掴まれば!!」



そう言ってぎゅっと俺に手を回す梨亜。


「んじゃ、ちょっとスピード出すからな。」

「うん。」





空いてる道を選んだからか思ったよりも早く着き、俺は梨亜を駅前に下ろした。


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