君まで2ステップ

目撃

【晴輝side】


「なぁー…梨亜さんと付き合い始めたんか?」

「はぁ?なんでそうなる…?」

「だって最近機嫌いいじゃん。」

「そうか?」

「自覚なし?ってかクリスマスの時の風邪が治ってから調子いいよな晴輝。」

「だから…別になんも…。」

「ウソだねーウソウソ。まぁ話してくれなくてもいいけどさー…
ってかもうすぐバレンタインだし、梨亜さんから貰えるといいな!!」

「バレンタインか…。」



こう言っちゃ悪いけど、梨亜とバレンタインが結びつかない。
そういうイベント、多分好きじゃないし。
自分から誰かに何かをやるなんて…梨亜の趣味じゃない。



「梨亜さんにもらえなくても晴輝ならモッテモテだけどなー♪」

「んなことねぇよ。
つーかお前だろ?貰いすぎてんのは。」

「晴輝のほうが貰ってるって。晴輝に渡す奴はみんな本命じゃん?俺のは義理チョコだし。晴輝のオマケ?的なね。」

「なんだよそれ…。
つーか…別に俺、バレンタインとか興味ねぇし。」

「ウソついちゃって~♪
梨亜さんから貰えたら飛んで喜ぶくせにー♪」

「梨亜から貰えるなんてこと、あり得るはずがねぇから。」


そう。
ありえるはずがない。

あの梨亜が、こんな俺にバレンタインのチョコ?
どう考えたってあり得ない。


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