君まで2ステップ
あのクリスマスの日からもう1ヶ月以上経ってるっていうのに、あたしはなんだか前のように戻れてない。
えっとつまり…

距離感が掴めてない。しかもあたしだけ。


クリスマス前は全然話もしなかったのに、今は会えば絶対に晴輝は話しかけてくる。
それに普通に応えるあたし。

前なら軽く流してたことを流せなくなって、そばにいなくて当たり前だったはずの晴輝という存在がそばにいることが当たり前になりつつある。

あぁーもうこんなはずじゃなかったのにっ…!!

そもそもあたしが晴輝に振り回されてるじゃない!!
こんなのありえない!!
あたしが振り回す役じゃん普通に考えれば…!!
あーもうあーもう!!なんなの!?あたしがなんでこんなに振り回されなくちゃなんないのっ…?



「梨亜…?晴輝くんのこと考えてるでしょ?」

「はぁ!?かっ…考えてないしっ!!
なんであたしがあいつのことなんか…!!」

「もー…噛んでる時点でモロバレよ?
今年はバレンタイン作る?」

「へ?だからなんであたしが…。」

「あれー?那美ちゃん?」

「三橋さんと…高梨さん?」

「おぉー覚えててくれたんだ?
あ、そっちの子は?」

「あ、この子はホントはクリスマスコンパに来るはずだったんですけど…。」

「あーいきなりキャンセルした子だね?」

「ちょ…那美…。この人たち誰?」

「梨亜が来なかったクリスマスコンパの幹事さんだった三橋啓介(ミツハシケイスケ)さんと、高梨亮二(タカナシリョウジ)さん。
この子は梨亜…えっと…安藤梨亜です。」

「へぇー梨亜ちゃんかぁ…可愛いね。」

「あ、今度俺らと一緒に飲みに行かない?」

「ぜひっ!!」

「え…梨亜?」

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