君まで2ステップ
どのくらいの時間、泣いたのだろうか?

さすがに涙も収まってきたみたいで、呼吸が少しずつ整ってきた。


「う~っ…怖かったよぉ…。」

「え?」


ようやく口がきけるようになった梨亜が発した最初の言葉がそれだった。



「男の人って怖い…気持ち悪い…。」

「え?何それ…?」


ゆっくりと俺から離れて、俺の目をじっと見つめる梨亜。


「決めた。
男は怖いから、あたし一生誰とも付き合わない。一生一人でいる。」

「は…?」





なんでそうなるんだよ…?
確かに怖い思いしたんだろうなってことは俺にも分かるけど…。

じゃあさ…梨亜…。




「梨亜。」

「え?」

「俺のことも、怖いの?」



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