君まで2ステップ
「はるママ…はるきをしからないで!!」

「梨亜…。」

「はるきがみつけてくれたんだよ…このキーホルダー…。
あたし、とってもうれしかった!!」

「悪いのはこの子なのよ。はる。
晴輝、ありがとね。梨亜に付き合ってくれて。」

「ううん。ぼくがてつだいたかったんだ。りあをたすけたかった。」

「あらー晴輝、言うじゃない?」

「なにが?」

「べっつにー♪
でもま、今回は叱らないであげる。
だけど次はダメよ?勝手にいなくなったりしちゃ。
あたしも梨絵もすっごく心配したんだから。
梨絵から電話がきたとき、晴輝…あなたも梨亜が心配になったでしょう?」

「なった…。」

「それと同じ気持ちよ?分かる?」

「……すこし。」

「素直じゃないわね。
あ、陽が帰ってきた!!」

「じゃあ、あたしたちは帰るね。
ほらっ、挨拶して。」

「ばいばい!!はるきっ!!はるママ!!」

「じゃあな。」

「今度は遊びにおいで。」

「うんっ!!」


そう頷いた梨亜の笑顔が妙に頭から離れなくて、不思議な気持ちが生まれたのは、この日だったんだ…。

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