君まで2ステップ

「あー…なるほど…
そういうことか…。」

「え？」

「梨亜が…言わなかったんだね。
晴輝に『好き』だって。
だから晴輝はあんな風に…。」

「だっ…だって!!
あたしのキャラ的にもなんか今までの関係的にもそういうこと…絶対言えないもんっ!!」


これは本音。

言えるわけないじゃん。
あたしから『好き』だなんて…
あれで精一杯だよ…。

でも…



「言いたいのに言えない。
そんな顔だね、梨亜。」

「えっ!?」

「梨亜も晴輝もとても分かりやすくて…可愛いね。」

「なっ…そっ…分かりやすくなんかないもん!!」

「じゃあそういうことにしておくけど…
で、はるに好きって言ってるかって質問だったよね？」

「うん…。」

「そうだなぁ…今はそんなに言わないね…。
そもそも言うタイミングがないし。」

「じゃあ昔はいっぱい言ってたの？」

「昔…？
うーん…でも丁度俺が梨亜の年の時ははるとは遠恋だったし…。」

「えっ!?そうなの!?」

「うん。」


初めて聞く話だ…
はるママと陽パパの話…なんて…。