君まで2ステップ
「しないっ!!」

「嘘…だね。」

「なんでっ…?」

「だから…それは父さんだからだよって。
晴輝は本当に母さんに似てるから…
嘘ついた時の顔が母さんと同じになるんだよ。だから分かる。」

「嘘じゃない!!」

「そう?
じゃあ次の質問。
梨亜に彼氏が出来たら嫌。」

「彼氏…?」

「うん。梨亜の笑顔を独占できる存在だね。」

「笑顔を…独占…?」

「梨亜の一番近くにいて、ずっと梨亜を守ってあげる存在でもある。」

「一番近く…守る…。」

「そんな存在に自分がなれたら…って…
そう思わない?」


そう思った。
ただ単純に。

あの頃、あんなにそばにあった梨亜の笑顔は今は遠いけど…
それでも…あの時の笑顔は俺だけのものだ。

待て待て…
じゃあ俺…あんなずっと前から梨亜のこと…。

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