君まで2ステップ

「なんだそれ？
ってか俺、梨亜を甘やかしてないし!!」

「あ、ごめん。それ、あたしが先に謝っておくね。
久哉は梨亜を甘やかしてます。今も。」

「うわっ…梨絵…俺を裏切ったな!!」

「だってホントのことだし…
ていうかさ、梨亜にはあたしも手を焼いてんの。
なんか…ヘンに高飛車になっちゃって、プライドばっかり高いじゃない？
だから…全然彼氏とかもいなくて…。」

「聞いた聞いた。
だからうちに来て陽に抱きついて帰って行ったんだもん。」

「なにそれ!?俺知らないんだけど。」

「あれ？俺、久哉に言ってなかったっけ？」

「聞いてねぇ!!」

「とりあえず安藤!!梨亜を甘やかすの禁止!!」

「え？」

「『え？』じゃないっ!!
あの子、自分につり合うのは陽しかいないとか言って時々うちに来るんだから!!
梨亜もいい加減、自分に合った恋しないと。」

「ねー…あたしもそれが心配でさ…
まぁ性格的にも成績的にも色々心配事は尽きないけど…
でもそのままの梨亜を受け止めてくれる人が…出来ればいいなって。」

「あー…その気持ちすごくよく分かるよ梨絵…
あたしも陽菜には、陽菜が陽菜らしくいることができるような人と出会って欲しいなって思う…。」

「はる、晴輝のこと忘れてない？」