君まで2ステップ
「っていうかさー晴輝の想いがいい加減梨亜に届くといいなぁって、最近思うのよね。」

「そうだね…。」

「そろそろまた告白でもしないかなぁ…晴輝。
貴重な『高校時代』、終わっちゃうよ…?」

「貴重な『高校時代』?どういう意味それ?」

「あたしと梨絵はさ、小学校の頃から親友だったけど、陽と安藤に出会ったのって高校のときじゃない?」

「そうだね。」

「だからさー…あたし的には高校時代って特別なんだぁ…今も。
一生に一度の大切な時間で…
そこで大切な人に出会えてさ、それで今も一緒にいるんだよ?それってすごいことじゃない?
だから…晴輝にも…何て言えばいいか分かんないけど…
『一生に一度の恋』みたいなのを高校生の間に経験してほしいんだよね。
まぁその相手が梨亜かどうかも分かんないし、その恋そのものが一生モノなのかどうかだって分かんないけど…
でも自分の全てをぶつけて、どっちに転んだとしても晴輝にとってはそれで良かったって思えるような、そんな恋をしてくれたらいいなって思うんだよね。」

「そうだよね…
はると陽くんが出会ったのって実は高校のときなんだもんね…
なんだかもーっと昔からずっとお互い知り合いだったんじゃないかってくらい仲良かったけどさ、高校の時から。」

「『良かった』って過去形?梨絵さん。」

「あーごめんごめん。今もだよね、仲良いのは。」

「そうそう。現在進行形だから。」

「もうっ!!陽のバカ!!
あたし真剣に晴輝の話してんだから頭なんか撫でないでよ!!もう子供じゃないんだし!!」

「はるはいくつになっても可愛いままだからさ。つい撫でたくなるんだよね。」

「バカーっ!!」

「そろそろ帰りましょっか?久哉。
この二人のラブラブっぷりはなんだか見てるこっちが恥ずかしくなる…。」

「同感。帰ろうぜ。」

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