君まで2ステップ
* * *


俺は昼休み、隣のクラスの女子に告白され、普通に断った。
今回は目の前で泣かれて、正直…精神的にくるものがあった。

たとえその気がなくても…人を傷つけるのは辛い。
特に『傷ついた』ということをこうあからさまに表に出されると…辛い。

でもダメなんだ。
俺には『ごめん』しか言えない。

好きじゃないから。




「あー…俺ってもしかして最悪な人間なのか?」


空を見上げると、今にも雨が降りそうな曇り空。
そういや今日の朝のニュースで夕方から雨とかって言ってたっけ…?
傘持ってきてねぇし…今日部活ねぇし…早く帰るか…。


そう思って俺は足早に玄関を目指した。

なのに、玄関に着いて靴を履き替えている最中にポツポツと降り始めた雨。



「はぁ…今日ツイてねぇ。」



こんな寒い日に雨降るとか…
そうは思ったけど、色々考えたって仕方ないから俺はカバンを持って家まで走った。

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