君まで2ステップ
* * *


「ちょっと陽!!
梨亜が恋に落ちてるってどういうことよ!?」

「え?梨亜の顔見て気付かなかったの?」

「ど…ゆこと…?」

「もうすぐ分かるよ。きっとね。
梨亜は本当は素直な子だから、一度気付いたらもう隠せない。
それに…。」

「…?」

「陽菜には大事な人がもういるんじゃないのかな?
付き合ってるかどうかは分からないけど…
好きな人は…ね。」

「えぇ!?」

「そのリアクションってことは図星だね。
いつか紹介してくれるといいな…
父さんは陽菜が決めた人、見てみたいし。」

「待ってよパパっ…。」

「え…ちょっと陽!!
普通この場合、『俺の娘を誰にもやらん!!』とか言うんじゃないの?」

「…言わないよ。
だって俺も可愛い娘をお父さんから奪ってきた身だからね。
奪われるのは仕方ないことだよ。」

「あーそうですか…
随分物分かりのいい父親ですこと。」

「楽しみだね、これからが。」

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