君まで2ステップ
晴輝…だよね…?
前は。

少なくとも、告白された時、あたしのタイプではなかった。これっぽっちも。


だけど今は…?




あぁもう分かんないってば!!

確かに晴輝はでかくなった!!
緊急事態だったから優しかったし、声だって低くなってたし、あたしが高校生だった時に同じクラスだった男子たちみたくチャラくなかったよ!!
あたしの腕を掴んだ手だって大きかったし、カーディガンだってでかくてブカブカだった。
晴輝があたしの知ってたちっちゃい晴輝じゃなくて、もう普通に男だってこともよーく分かったよ。

でもそれと、あたしの顔の赤さは関係ない!!ってか関係あっちゃまずい!!
晴輝を好きになるなんてこと、絶対絶対あり得ないんだから!!

ただ、びっくりしただけ。
いきなり晴輝が『男』に見えて驚いただけ。
うん。そう。それだけ。ホントのホントにそれだけ。

そうじゃなきゃ困るもん。
そうじゃなきゃ…。



「ってあたし…なんでこんなに晴輝のことばっか考えてんだろ…。
バカみたい…じゃん。」



そのままあたしはベッドに突っ伏した。
この気持ちの答えが見つからないまま…。

< 69 / 200 >

この作品をシェア

pagetop