君まで2ステップ
あたしの肩に少し重い感触。


「ちょ…晴輝…?」


晴輝の頭があたしの肩に置かれてる。


「晴輝…?」

「ごめ…ちょっと今…立ち上がれねぇ…。
肩…貸して…?」

「晴輝…。」


なんだか苦しそうなその声に、あたしは何も言えなくなってしまう。
荒い呼吸の音だけが聞こえる。


「晴輝…あたし、ベッドまで運ぶの手伝うからベッド入ろう?
じゃないと寒いでしょ…?ほら、ちょっとだけでいいから力いれて?」

「…。」


あたしは晴輝の脇の下に腕を入れて肩を支えようとした。
だけど思いのほか力の入らない晴輝の体を、あたしは持ち上げることが出来なくて…







「うわっ…。」


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