イチゴジャム



「あたしね引っ越しするんだ…。明日。」



「えっ!!!!!!」
びっくりして荷物を落とす瑛太。



「んで言わなきゃいけない事があるんだ。」



「あのねあたしね……。」



好きという前に瑛太は走って行ってしまう。



言えなかった。



好きと。




「羽ー!!俺たち離れても親友だから!!!」




馬鹿。




あたしの気も知らないで。




「うん。親友だから。」




あたしは泣きながら言った。




強がりのあたしが人前で泣くのは
記憶がある中で初めてだ。



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