イチゴジャム





瑛太はあのあと何日もかけて
彼女と別れたらしい。



瑛太の手首に薄い切り傷がある。



壮絶さがわかった。



「羽…。やっと手に入れた。」



「うう…。」



「好きな人いないの?」
どこかで聞いたことのある言葉。



「いるよ。瑛太は?」
あたしはあの時言えなかった言葉を言う。



「俺はいるよ。」



「誰?」
聞けなかった言葉。




「羽…。お前は?」



「瑛太。」








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