ありがとうを…キミに。
みんなの視線がその人に向けられた。





「あいつ…」

その人は、昨日屋上で逢った彼女だった。



「すごいね、あの子。この先生の授業に遅れてくるなんて」

横にいた真波が言った。


この先生は、厳しいという噂で遅れてくる人はあまりいなかった。




彼女は何事もなかったかのように席についた。



授業が終わるまで、俺は何故か彼女のことが気になってしかたなかった。








授業が終わり、俺たちも席を立った。



「帰り、どっか寄ってかね?」

翔平が言った。


「いいね~」



3人で話していると、怒鳴り声が聞こえてきた。








< 13 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop