ありがとうを…キミに。

「なんか、すげぇな」

横で翔平は感心している。真波は少し怯えていて翔平の服を掴んで黙っている。




「いい気になってんじゃねぇよ。あんたみたいな女、最低だよ」

女が言った。



「最低か～、てゆうか、あたしに怒る前に自分の男に怒れば？」



「どうゆう…意味？」

女が尋ねる。




「言っとくけど、声をかけてきたのはあの男。あたしは何もしてない。声をかけられたから遊んだだけ。あんな男、信じた方がバカなんじゃない？」

彼女は言い放った。女は何も言えず固まっている。



「あの男、他にも女いたみたいだし。騙されてたんじゃねぇの？」

そうゆうと、彼女は入り口の方に向かって歩いて行った。





俺は、何故だか足が勝手に動いて彼女の後を追っていた。







「おいっ、柚流っ」