ありがとうを…キミに。

近づく距離

雅と出会って1ヶ月が経った。

いつもと変わらない日々を送っていた。

少し変わったと言えば、前より雅と話すようになったこと。







「なんか、最近おまえ…変わったな」

ある日、翔平に言われた。



「変わった?俺が?」


「あぁ。少しは、笑うようになった。ちゃんと前に進めてるよ、おまえは」

翔平は言った。




「進めてんのかな?」









「どこに?」

急に後ろから声がした。

「あっ、奈々ちゃんだ」

翔平が言った。声をかけてきたのは奈々ちゃんだった。


「あれ?真波は?」


翔平が聞いた。


「あ~真波なら……何か、さっき呼び出しくらって裏庭に行ったよ」

少し間をあけ、奈々は言った。


「男?」

俺が聞くと、奈々は頷いた。その瞬間、翔平はものすごい勢いで食堂を出て行った。











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