空に叫ぶ愛
「私……確かに空くんが気になっとった」
───ズキンッ…
「でも、私は空くんよりも愛ちんの方が大好きやけん!」
私の目をしっかり見て言う若菜。それにまた涙が誘われて。
……空よりも私?
若菜は空よりも私を選ぶの?
「愛ちんは私を暗闇の中から救ってくれた唯一の人。愛ちんより大好きな人はこの世界にはおらんっ。愛ちんの幸せが私の幸せやけん」
そう言って微笑む若菜。
そんな若菜を私は強く抱き締めた。
若菜……
「ありがとう。私も大好きだから……」
本当に、本当にありがとう。
そんな私を若菜がガバッと引き離すと「伝える相手が違うやろ!?」と言った。
え?