空に叫ぶ愛
「でも、死なずにいられたのは島ばぁと水島先生や翔のおかげ…」



俺に死ぬなと言ってくれていた人達。

俺を支えてくれていた人達。


そんな人達がいたのにも関わらず、俺の心は晴れなかった。



「でも、今は生きる意味も生まれて来た意味も見つけたけん」



愛の瞳を真っ直ぐ、見つめる。

そして愛の冷たい手を優しく握った。



「俺は、愛に出逢うために生まれて、愛の笑顔を守るために生きとう」



目を見開く愛しの君。


そう、俺は君のために生きとるんよ?



「昔。小さい頃。約束したやん?この川で…」


「えっ……?」



やっぱり覚えてなかったね。


じゃあ教えてあげるけん。


思い出して……─────?
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