空に叫ぶ愛
「愛ちゃんってゆうと?愛ちゃんは何歳なん?」



海が愛ちゃんに聞くと愛は手をパーにして見せた。


5歳?



「じゃあ、空のいっこ下やね」


「でも、もうすぐで6歳になるもんな?愛」



そう眼鏡をかけたおじさんが愛ちゃんに言うと愛ちゃんはうなずいた。


きっと、あの綺麗な人は愛ちゃんのお母さんで、この眼鏡の人はお父さんなんだろうな。


二人ともに愛ちゃんは似にとうけん。



「じゃあ、空と同い年やん!」


「そうね。…愛、良かったわね。お友達ができて」



お友達?


その言葉がなんか妙に嬉しかったことはなんとなしに覚えている。


愛ちゃんと目が合い、微笑むと愛ちゃんも笑ってくれて。


それも妙に嬉しかった。


……これが愛との出逢い。
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