空に叫ぶ愛
俯いて古びたベンチに座る友美はつい2ヶ月前となんら変わらない。


少し髪が伸びたのと、

表情が、暗いような……


気のせいかな?



「友美……」



そう声をかけるとパッと素早く顔を上げた友美と目が合う。


別に疚(やま)しいことがあるわけじゃないのに、真っ直ぐ友美と目を合わせていられない。


負けたくない。

逃げたくない。



「愛」



そう呼ばれ友美を見ると、友美は立ち上がって私に歩み寄る。


友美の目の下にできたクマ。

正直に言うと、酷い顔。


……なにかあったの?



「謝って許してもらえるとは思ってない……でも、愛の立場になってわかったの」



ちょ、ちょっと待って。


話がぶっ飛びすぎじゃない?
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