空に叫ぶ愛
友美に視線を送ると友美はハッとしたように言った。



「勢い任せに来ちゃったから、何も考えてなかった……」



あはっと笑う友美に空はプッと笑った。それにつられて、私も笑った。


それじゃあ。



「私の家に泊まる?」



おばあちゃんは優しいから、きっと友美を快く招き入れてくれる。



「えっ、悪いよ。それに着替えだって…」



胸の前で手をふる友美。



「大丈夫、大丈夫。着替えなら私のがあるし」



ね?と言うと友美は「本当に迷惑じゃない?」って。

だから。



「迷惑じゃない」



その後は半ば強引に友美を家に引き入れた。


友美は変なところで頑固だ。
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