空に叫ぶ愛
冗談なんかじゃなくて。


私、空がいないと生きていけなくなっちゃったんだよ?


空が私に生きる意味をくれるっていうことは、そうゆうこと。


彼も私も

お互いが背負う。



大切な君の命を。

大切な君の存在意味を。



───そのとき。


ギュウッ……



「おらんくならん。愛のそばから離れんけん……」



空の髪を撫でていた私の右手が、空の右手に包まれた。


そして、そのまま引っ張られるように抱き締められる。



背中に添えられる空の手に

泣きそうになる…────。



「俺が信じれん?」


「そっ、そんなことない!」



慌てて否定すると空が満足そうに笑う。


……あぁ。

愛しい……
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