空に叫ぶ愛
暑いなぁ……

北海道に行きたい。


……って、考えが幼すぎ。


一方、ソファーに座る空は、私の髪をいじくって遊んでいる。


どうやら、私の茶色の長い髪が空は好きみたいだ。


こうやっていつも空は私の髪に触れる。


さぞ、楽しそうに。

さぞ、嬉しそうに。


愛しさがこもっている眼差しで私を見る、真っ黒な空の瞳が……好き。


綺麗なの。

宝石みたいに輝く瞳。


それはまるで幼い少年のように澄みきった瞳。



「愛の髪って、なんでこんなサラサラなん?」


「さあ。生まれつき?」



……違うだろ。



「俺……愛の髪、好きやん……」



ドキッ…!


胸が〝好き〟って言葉に反応した。
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