空に叫ぶ愛
「でも、仮に私が先生を好きになっても……両想いになることはないやん?」


「なんで?」



いや、すでに先生は若菜が……

なんて、口が裂けても言えないけど。



「だって先生やん。先生は私を生徒としてしか見てないと思うけん」



たぶんアノ先生、おもいっきり下心持って若菜のこと見てると思うけど……


私も、どうすればいいのかな?


友達として、

先生を好きになることをススめていいの?



「もー、わからん。愛ちんが先生の名前だすけん、先生が頭から離れんくなったやん」



口を尖らせて言う若菜はさほど嫌な顔をしていない。

それどころか、なんだか嬉しそう……
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