空に叫ぶ愛
「私じゃないよ。水島先生がカッコいいって言い出したのは、若菜だよ?」


「えぇ!そうやったっけ?」



顔がカッと赤くなった若菜はもう恋をしているような、そんな顔。


……気づいてない?


それとも、好きじゃないと言い聞かせてるのかな?



「愛ちん。どーしよ?」


「なにが?」


「めっちゃドキドキしてきたー!」



顔に手で風を送る若菜だけど、全く意味を成していない。


目をまん丸にして。



───…若菜が恋した瞬間だった。




「うわーんっ。愛ちーん助けてー!」


「はいはい。頑張ってね?」



先生……


マジで若菜泣かしたらシバく。
< 212 / 374 >

この作品をシェア

pagetop