空に叫ぶ愛
私以外の女子の目がハートになっているのがびっくり。


あんなチャラ男のどこがいいのよ。



「長谷川の席は島田の後ろな」



その先生の言葉に、冗談ぬきでイスからずり落ちそうになった。


は?

え、ちょっと待ってよ!


後ろを見ると一学期までそこにはなかった席がいつの間にかあって。



「天使、よろしくね♪」



って、私を見下げながら言うのはいつの間にか横に立っていた長谷川ナイト。



「イヤ」


「冷たいな~、天使」


「天使じゃない!」



あー、もう嫌だ。

席替えしたい!


長谷川ナイトはニコッと嘘くさい笑顔を私に見せると席に座る。



「俺、桜井翔ね。漢字はあのアイドルと同じやけど、読みが違うんよ」


「翔か。OK、覚えた」



翔って、自己紹介するたんびにアイドルと同じって言ってるの?
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