空に叫ぶ愛
「何で……何で先生が辞めんの!!?」



私の叫び声に全校生徒全員の視線がいっきに集まった。


でも、そんなの関係ない。



「私のせい?……ねぇ、何で?」


「違う、島田ちゃんのせいじゃない」



マイクを通して私に言う先生。


じゃあ、なんで?

……いなくなんないでよ。

若菜が悲しむじゃん。


好きなら。

若菜が好きなら。


──…悲しませるようなことしないで。



「俺が教師を辞めるのは、君のためだ」



先生が眼鏡をクイッと指で上げる。その刹那に先生の瞳は私から視線を外した。


私は体を180度回転させた。


……その、眼鏡の奥の瞳が捕らえる人物。


それは……────
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