空に叫ぶ愛
いや、まず……好きなやつを前にして下心なしで見れるやつなんていないよ。


いたら挙手してくれ。



「あの、先生…聞いてもいい、ですか?」



なんで急に敬語……?



「どうぞ」


「私のために教師を辞めるってどうゆうことですか?」



あー…それか。

それはねー………



「間違い……かな?」


「間違い?」



そう。

間違い、だ。


俺の言い方が悪かった。



「正確に言うと、俺のため」



原田は首をかしげながら俺を見る。


ドクンッと胸が跳ねた。



「本当は原田の卒業まで待とうと思ってたんだけど、我慢できなくて。でも俺が教師である限り、原田と恋人同士にはなれない。だから教師を辞めた」
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