空に叫ぶ愛
「私は大丈夫やけん」



そう、原田は優しく微笑みながら俺の髪に手を伸ばした。


好きだ……

伝えなきゃ辛いほど。



「嬉しかったよ。先生の告白」


「原田…」


「若菜。若菜って呼んでよ、先生」


「……若菜」



俺は思うがままに、若菜を抱き締めた。


戸惑いながら俺の背中に手を回している若菜が、たまらなく愛しい。



「好きだから…」



俺は、これでいい…───。


君のためなら人生を変えてもかまわない。


何を犠牲にしてもいい。




【side*水島晴海~END~】
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