空に叫ぶ愛
「愛の泣き虫」


「うるさいから」



顔を近づけて私の涙を手で拭う空。
そのまま頬にキスをしてくれた。


今日、キス多いな……



「おやすみ」



頭にポンと手を置いて、ベッドから立ち上がった空。


え……もう、行っちゃうの?


そう思ったら。



「……愛?」



体が勝手に空の手を掴んでいた。



「一緒に……寝よ?」



誕生日を迎えたからなのかな?

こんな大胆なことを言えたのは。



「俺……一応、男やけん。わかって言っとう?」


「添い寝…してほしい。だめ?」



───ドキドキドキドキ。
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