空に叫ぶ愛

本物の愛

眠気と戦いながら空の看病をしていたけれど。いつの間にか眠っていた。


目を開けると目の前には綺麗な空の寝顔がスースー寝息をたてている。


良かった。

もう、魘(うな)されてないみたい。


時刻は朝の6時28分。

でも、まだまだ暗い。


右手の薬指にはまっているシルバーのリングを見つめ、触れてみる。



「行って来るね」



空の髪に触れ、いつも空がしてくれるように空の額にキスをした。


やっと。

やっと、決心がついたよ。


空に嫌われてもいいと。


空に嫌われてもいいから、君の傷や悲しみを解決してあげたいって。


救ってやりたいって、思えた。
< 337 / 374 >

この作品をシェア

pagetop